カクヤスグループの事業についてお聞かせください。
(Mさま) 弊社は、酒類を中心とした酒屋チェーン「カクヤス」を展開する株式会社カクヤス、乳製品や健康食品の宅配サービスを提供する明和物産株式会社、ならびに関連する運送業を手掛ける株式会社大和急送の3社を統括し、事業戦略や経営管理、業務管理を担っております。主力事業の「カクヤス」ではお酒をはじめとする飲料、お菓子、米類などを取り扱っております。独自の受注・販売体制と物流ネットワークを連携させることで、飲食店向け販売と家庭向け販売の両方に対応するハイブリッドモデルを展開し、お客様の多様なニーズにお応えしております。現在は関東エリアだけでも216の拠点に加え、全国では250拠点以上に及び、引き続き拠点拡大を目指しております。
ご担当者様の社内における部署の役割やミッションについてお聞かせください。
(Hさま) 私はシステム企画開発部に所属し、社内のシステム導入や推進を担当しています。業務では「こんなシステムが欲しい」などの要望を吸い上げて、製品選定や組織に最適な構築をするのが私のミッションです。また、GMOトラスト・ログインの導入後も、グループ全体での展開を進める立場です。
元々はITサポートという部門が、システム保守を主に担当していましたが、よりシステム活用を広げられるように組織変更で部署が新しくなったという背景があります。
(Mさま) 私は財務経理部に所属しています。私自身はシステム部門ではありませんが、現在、財務会計システムリプレイスプロジェクトを進行中で、従来のオンプレミス型からクラウド型ERPへ変更することでシステム間の連携の強化や業務効率化を進めています。そうした中でID管理の重要性が高まりインフラや社内のPCサーバー、ネットワークなどの基盤に関わる部分に関しては、システム企画開発部の協力を得ながら進めていた形です。同席するKも同じく財務経理部の所属ですが、現在は共同でトラスト・ログインの運用を担当しています。
部門ごとのシステム導入で増加した
「シャドーIT」が組織課題に
今回のトラスト・トログインの導入についてお伺いします。導入検討の背景として、どのような課題があり、導入を検討されたのでしょうか?
(Mさま) 主な課題は、ID管理の煩雑さとセキュリティの確保でした。特に私が所属する財務経理部では、さまざまなツールを駆使し決算処理を行っていますが、取引先の拡大に伴って管理にかかる請求書の管理負担が圧迫していたことから、まずは経理精算システムを導入しました。
しかし、各部門でも必要と判断したシステムを個別に管理しており、IDの登録や削除のタイミングがバラバラだったため、退職者のIDが残ってしまうなどのリスクがありました。
加えて、従業員個人としても、与えられたシステムのアカウント管理は個々に任されるという状態は、セキュリティ面でも運用面でも負担とリスクがあることは認識していました。
このように各部門がそれぞれ導入・管理するシステムの存在がシステム部門の把握していないシャドーITになると考えると、全社として今後の組織拡大を見据え、外部監査上システムを管理できる内部統制の必要性を感じていました。
そこで、今回のIDaaS製品「GMOトラスト・ログイン」の導入検討を進めるに至りました。