クラウドサービスの増加を見込み、すべてのIDとパスワードを一元化するためSSO製品の乗り換えを決定
はじめに、株式会社サンケイビルの事業・強みについて教えてください。
当社は1951年に株式会社産業会館ビルとして設立し、1961年に商号を現在の株式会社サンケイビルに変更しています。2012年にはTOBによってフジ・メディア・ホールディングスの一員となり、設立から70年目を迎えた2021年には、最先端技術と環境への配慮の融合を図った新しい時代のオフィスビル「本町サンケイビル」を竣工しました。テーマは「非接触」と「換気」で、感染症対策への取り組みとして、時代に合った働き方ができるビルとなっています。これからも、多様化するニーズにお応えできる商品開発に取り組み、人、街、社会を幸せにする都市開発を目指してまいります。
GMOトラスト・ログインを検討された背景についてお聞かせください。
統合ID認証に関する情報を調べている中で、GMOグローバルサインが主催するセミナーに参加したことがきっかけです。旧来利用していたSSO(シングルサインオン)サービスでは、社員番号とパスワードを使って、グループウェアであるMicrosoft 365のみに限定して利用していました。
一方で、社内システムなどのSSO対象外システムでは個別にログインする必要があり、利便性も損なわれていました。
当時は約20個のシステムを利用しておりましたが、ちょうどオンプレ中心からクラウドサービスを中心とした利用に移行するタイミングでしたので、今後のクラウドサービスの利用数増加を見込んで、IDとパスワードを一元化し、SSO連携対象システムを増やしたいと考えました。
IDとパスワードが一元化されていなかったことで、どのような問題が起こっていましたか。
情報システム部に届くパスワードリセット依頼への対応です。体感ではほぼ毎週のように依頼が来ていたと思います。社内で利用するシステムが多いと、利用する頻度が少ないものについては、多くの社員がパスワードを忘れがちです。当時は、情報システム部の中でパスワードリセット依頼に対応ができる者が数名しかいない状況でしたので、依頼が来てもすぐに着手できないこともありました。
一方で、例えば会計周りのシステムは緊急を要するため、こちらが何か違う仕事をしていても、一旦仕事の手を止めて、パスワードリセット対応の優先度を上げざるを得ませんでした。このように、依頼元の緊急度に応じて、情報システム部の業務の優先度も変えなければならない事態は、極力避けたいと思っていました。